傷跡
いくつくらいまででしょうか。かすり傷とか打ち身とか傷ついてもさらっと綺麗に治っていたのは。40歳を超えてからきっと新陳代謝が悪くなって傷の治りが遅くなったり、充分でなかったりするようになりました。そんな実感を得てから辛夷の花を見る感じが変わってきました。美しく散ってゆく桜の類は例外で、およそは痛みながら枯れ、散ってゆく花がほとんどだと思います。でもその傷は生きてきた証でもあるわけで、きれいな部分の中で悲しんでいるのではなく堂々として見えます。「失敗は成功のもと」とも言えそうな傷は種の色にも見えます。まだまだ見たい、知りたい、感じたい人生だから、保守保身など考えず生きている「今」を大事にしてゆきたいですね。
わが山河まだ見尽くさず花辛夷 相馬遷子







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