2008年10月29日 (水)
2008年10月22日 (水)
ビロード
神無月を迎える前の花々の色はどこか慈悲深い色に見えます。原色を抑えたような、原色をもっと深めたような二義的な色を感じます。そして、何度も挑戦して、ことごとく撮影に失敗している薔薇があります。「黒真珠」という名の深紅の夜をなめらかな声で歌っているような薔薇です。いつもこのビロード感と肉感的な深紅の色が出せないかと何十枚も撮ってみるのですが、なかなかうまく撮れません。きっとピントの具合とシャッター速度の加減がうまくいってないのだと思います。何だかいつまでたっても手に入ることのない恋を追いかけているようでもありますが、飽きることなくこのビロードの薔薇を撮り続けてゆこうと思います。
野の川を心に撰りし秋の帯 鈴木黎子
2008年10月18日 (土)
2008年10月15日 (水)
猩々
いろいろな事情があって、あるところに落ち着いたときに結果、というか答えが目の前にぽろりと転がってきます。今日、そんなわけで今まで使ってきたブルーの携帯電話をワインレッドのものに変えました。落ち着いた葡萄酒の色なので、派手ではない紅いぬくもりと落ち着きを感じさせて、結構気に入ってます。そんな上向きの心のベクトルのまま京都の歳時記の本を探したくて、本箱をあちこち探っていました。すると目に止まったのが岡井省二先生の『句集猩々』でした。まだ俳句のこともよく分からず、句を作ることもなかった13年前、ある文章が目にとまりファンレターのようなものを出してしまいました。すると先生からこの句集を贈ってくださり、ずっと大事にしすぎて、よく開くことはなかったのです。でも赤葡萄酒の電話が呼んでくれたのでしょうか、『句集猩々』の扉に先生の句があり、何だか先生の声が月の下蘇ったような気がしました。紅い糸電話で今宵長話をしてみようかな。
空海の谷無花果を食ひちらす 岡井省二
2008年10月13日 (月)
2008年10月10日 (金)
お留守番
明日は裕明先生の誕生日。「ゆう」やその仲間たちが東西から明石に集まり合同句会があります。ずっと楽しみにしてきたのですが、体調すぐれず今回は欠席となりました。秋の遠足や修学旅行に行けなくなった気分と同じです。先生も参加したかった吟行がたくさんあったようですが、いくつも不参加のまま、送られてきた句の選と評だけされたようです。私は参加したつもりでいろいろ句作しようと思っています。仲間にみてもらえると思うと思わぬ句ができるものです。自分がひねり出したのではなく、先生や仲間に引き出されたようにでてくる句があります。それは共感のレベルの高い同じものをみた故であったり、自分の一番得意な素直な部分の感性が解放されるからもしれません。そんな思いだけしっかりもって明日はお留守番。ささやかにバースデイソングを歌いながら句作をしようと思います。
渡る日のかげに競ひて尋ねてな
清きその道またも会はむため 大伴家持
2008年10月 9日 (木)
呼吸
風邪をひいて痰がからまったりすると息苦しくなります。とんでもないところへバイ菌が飛んだりすると肺炎や気管支炎になってからだが堪りません。今週はなぜか調子が悪くきれいな呼吸ができていません。だからからだもこころも少し重いのです。皆様は風邪などひいてませんか。体調は良好ですか。韓国に住んでいたときパンソリという伝統歌劇が好きでよくマダン(円い広場)に観にいってました。その歌い手の声は森羅万象を表現していました。風や嵐、滝や雷、うねりや波・・・どこからあんな声が表現できるのだろうかと不思議でたまりませんでした。それはきっと人が自然のリズムを体得して、自然の属性に自らの感性がなじんだ時に出てくる声なのかも知れません。生きているものはみんな呼吸していて、呼吸のリズムの正しさが生きるリズムの正しさに比例しているのかも知れませんね。
長養の山河は冬に近くあり 田中裕明






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