2009年7月 1日 (水)

触れる

Img_0932俳句に親しむために、いつのまにかしていること。それは匂うこと、触れることです。以前は視覚と聴覚だけの情報で分かったつもりになっていたのですが、やはり五感で対象を感じ取って初めて季語のまんなかに入ってゆける。そう、思うようになりました。それだけ出会いがうれしいものになって、ひとつ、一人にかける時間の有効性をより強く感じるようになしました。そして今日はやっと、やっと沙羅の花に出会い、触れることができました。何故夏椿というのかも納得。花ごと落ちたその姿は椿そのもの。しかし花びらは羽毛のようであり、柔らかにひろがる蝶の翅のようでもあり、とてもやわらかいものでした。梅雨の雨に濡れながら、その雨を受けるような、はじくような花びらはどこか不思議な異国の伝説を語っているようで、美しい緑の雨が語りにあわせて、妙なる音楽を奏でていました。

雨の沙羅雨あとの沙羅うす月夜   長谷川久々子

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2009年6月25日 (木)

ひと雨ふれば

Dscn1547今年はどうやら空梅雨のようで、雨が降りそうでも夕立のようにすぐに終わってしまい、まとまった雨が降りません。いつもならきれいな色をみせてくれる紫陽花も手入れができてないものは色づく前に干からびた色に変色します。くちなしの花も、いつもなら雨ごとに芳醇な香りを放ってくれていたのに、今年は近づいても豊かな香りではないように思えます。嫌な湿気は要りませんが、身も心も潤わせてくれるほどの水分がちゃんと保れてないと、生き生きと生きてゆけないような気がします。皆様体調管理に留意されますように。

いじめると陽炎になる妹よ  仁平勝

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2009年6月 6日 (土)

15号

Dscn6430「はるもにあ」15号が届きました。ドアノブをガチャガチャさせる不審な音が聞こえて、空き巣ってことはないだろうに・・・と思っていると宅配便のおばさんがドアチャイムを鳴らして、「はるもにあ」が届けられたのだと分かりました。岡山に住んでいると東京とは少しタイムラグがあります。実物を手にとるまでは何だかプレゼントを待つ気分で毎日が楽しみです。今回は印刷もすっきりクリアになって更衣したような気持ちになりました。「はるもにあ」15号のテーマは「旅」で日原傳さんが句と随筆を寄せてくださっています。緑濃く、水のにおいも濃い季節、どこか山に向かって小旅行したい気分になります。入梅を前に青葉の旅に出掛けてみませんか。

旅にして独りの田植見てをりぬ  日原傳

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2009年6月 5日 (金)

きれいに変わる

Dsc00070たとえば人に成長過程というものがあるのなら、あじさいがいろをどんどん変えてゆくのも成長過程と思ってもいいのでしょうか。「死ぬまで勉強!」と言っていた母の言葉は今も生きていて、人は死ぬまで学ぶことの多い生き物だと痛感することが多くなりました。そして「年を取ればなかなか頭に入らない」と言った言葉も同じくです。やっと、気持ちを入れて勉強しようと思っても記憶力がかなり低下しています。新しいこと同士の関連理解力も落ちています。困ったものです。若いうちに勉強していればもっと楽にできたことが、ちょっと今では時間がかかってしまいます。でも慌てることはないから、学びたいこと、知りたいことはゆうくりでも少しずつ吸収して、あじさいのように時の流れに応じてきれいに変わってゆきたいものです。

人たくさん乗せて田植の日和かな  田中裕明

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2009年5月23日 (土)

流れる

Dscn2759火曜日から洗濯機の調子が悪くて、というより排水がうまくできなくてとても困っていました。洗濯機の管、排水溝いろんなところを一生懸命掃除しているとヘドロのような芥がいっぱいついていました。表面的なところはいつも掃除していたのですが、目に見えないところまでは掃除できておらず、思わず老いた血管のようだと思ってしまいました。血管も川も海も人間関係もうまく流れていないとどこかで障害が生じます。どこか澱んできたら、そのまま放置しないで、こまめに流していないと障害が残ったままになります。洗濯するごとに排水を洗濯機パンからかき出していたのも今日で終わり。また普通に洗濯ができるようになりました。めでたし、めでたし。

レントゲン技師六月に来て僕を殴る  四ッ谷龍

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2009年5月 3日 (日)

わかみどり と しろいはな

Dscn9082GW如何お過ごしでしょうか?私はこれまで山積みにしていたことを少しずつ片付けようと思っていたのですが、天気の良いのは前半だけのようで、それなら初夏の花々に会いにゆかなくてはと山林や植物園に出掛けてゆきました。ちゃんと見つけた場所でふたたびその花や緑に出会えるのはとてもうれしく有難いものです。初夏は先ず白い花に会いにゆきます。藤、ニセアカシア、空木の花、それぞれと再会できて新しいみどりの空気をいっぱいもらってからだもこころも若返ったような気がします。はつなつの旅はどこか新しい元気が満ちて楽しい予感でいっぱいです。

はつなつやつよく抱きて旅かばん  田中裕明

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2009年4月12日 (日)

甘い香り

Dscn0337夏のような陽ざしを浴びて進路は南へ。瀬戸内海は美しい碧い帯のようにゆったりとした表情。そんな海を渡り、四国の山を越えて田舎へお墓参り。街を見おろす山の斜面にあるお墓にゆくまでの道は葉桜隧道。この陽ざしのせいでしょうか。蘂と葉っぱから甘い香りがすこし噎せるほど濃くただよいます。鶯の囀りも音楽のよう。さまざまな旋律が山のにぎわいを豊かにしてゆきます。掃除が終わった後、直会のようにいつも持ってきたお供えを一緒にいただくのですが、丁度に風が吹いて、桜の甘い香りと草餅の甘い香りが微妙にブレンドして贅沢な午後の一瞬を楽しみました。

花は葉に人はしづかに読むべかり  下村梅子

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